謝征、瑾州を奪還
成長したは軍を率いてを奪還。さらに北厥に奪われていた遼東十二郡を取り戻し、西北防衛を担う将軍として知られるようになります。



武安侯の跡取り・謝征は暗殺されかけ、身分を隠して市井に潜む。彼を助けた庶民の女・樊長玉との、利害から始まった婚姻はやがて本物の愛情に変わっていく——そして二人は、十六年前の因縁と政争に巻き込まれていく。
市井の肉屋の娘と、身分を隠した若き侯爵。利害から始まった婚姻は、やがて本物の想いへ——雪の町の暮らしと、十六年前の因縁が交差する物語です。
話数を選ぶと、その回の場面とあらすじに切り替わります。第13話以降はネタバレを含むため、開いたときだけ表示します。

樊記の商売は順調!……なのに、また宋硯(ソン・イエン)のお母さん登場。溢香楼(イーシャンロウ)で長玉(チャンユー)を見つけてネチネチ嫌味を言ってくる。ほんとこの人、暇なの?林安鎮の嫌な人ランキング今の所第2位。 でも今回は兪浅浅(ユー・チエンチエン)姐さんが参戦。直接名前は出さず、料理を運びながら見事に嫌味返し。さすが浅浅姐さん、強い。 そして、浅浅の前に現れた謎の「斉公子」。どこかで会った気がする……と思った浅浅、手に触れられた瞬間、全身ぞわっ。この人、絶対ただの商人じゃない。 しかも裏では「浅浅に触れた男を調べて、触れた部位を切り落としてこい」。……え、怖い怖い怖い! 愛が重いとかいうレベルじゃない。 顔はいい。ものすごく顔はいい。めっちゃ好き。でも怖い。 樊記では、煮込み肉に使う「図徽=ロゴ」を作ることに。字が上手い人ということで言正(イエン・ジョン)が呼ばれ、さらさらっと書いた文字が大人気! ところが女性客はロゴより完全に言正目当て。長玉が包んだ肉はいらない、言正が包んだのが欲しいって。ちょっと!!肉は同じです!! 男性客まで集まってくるけど、こっちは言正の字が目当て。顔も字も売れる婿殿。樊記の看板息子になってきた。 その頃、酔っ払いに絡まれる浅浅。自分でグラスを叩きつけて撃退するあたり、やっぱり強い女なんだけど、相手が刃物を持って襲いかかったところへ斉旻(チー・ミン)登場。 素手で刃を掴んだーー!手から血が出てるのに顔色ひとつ変えない。 浅浅も「この人、もしかして……」という感じでますます怯えてる。どういう関係なんだろう。 そして長寧(チャンニン)は溢香楼で、浅浅が隠していた息子・宝児(バオアル)と出会う。二人はすぐ仲良くなって、かくれんぼ。ところが隠れた場所が斉旻のいる部屋の箱の中。よりによってそこ!? でも大人たちは子供が消えて大騒ぎ。取り乱す浅浅姐さん。まさか斉旻が!?っと思ったら、言正が二人を発見。長寧も宝児も一緒にそのまま箱の中で寝ちゃってた。はぁぁーよかった。ちょっとドキドキした。 でも浅浅は宝児がいなくなったことに異常なくらい取り乱していた。やっぱり斉旻とこの親子、何かある。 その頃、言正は霽州(ジージョウ)の米が大量に買い占められていることを調査。買っているのは趙詢(ジャオ・シュン)という京城の商人で、その後ろにいるのが「斉」という姓の男。 ……斉旻じゃん。 ストーカーだけじゃなく色々悪い男みたいだ。あと「斉」って皇帝と同じ姓じゃない? さらに斉旻、浅浅に近づくため溢香楼を10日間貸し切りたいと言い出す。最初は100両を提示。浅浅が断るつもりで「1000両」とふっかけても、普通に払うと言う。怖い怖い怖い。 結局、浅浅は店を閉めて逃げることに。 心配した長玉が塀を越えて様子を見に行くと、浅浅からまさかのお願い。 「言正を夫として貸してほしい」 えっ!?偽装婿を、さらに偽装夫に又貸し!? 長玉、どうする!?
前回から引き続き、言正(イエン・ジョン)と李懐安(リー・ホワイアン)のバチバチ対決。 言正、「男たる者、他家の塀に登らず。臣たる者無暗に立場を変えぬ」と李懐安に警告。一触即発!……のところに長寧(チャンニン)がトコトコ「義兄!ごはんだよー!」空気が一瞬で和む。最強は長寧だった。 言正が帰った後、李懐安の部下が「茶碗ひとつ割っただけじゃん、武安侯も大したことないな」みたいなことを言っていたら……テーブルが真っ二つ!! 時間差!!武安侯の置き土産!! 李懐安は驚きもせず「腕を上げたな」って。茶碗もテーブルも壊すとは、武安侯ひどいじゃないか! その後、言正はようやく自分の部下、血衣騎(シュエイーチー)の謝五(シエ・ウー)・謝七(シエ・チー)と再会。魏宣(ウェイ・シュエン)が軍でやりたい放題していることを聞き、あえて魏宣を囮にして長信王の動きを見ることに。そして「武安侯は死んだ」という噂を軍に広めるよう指示。 なるほど、まだ死んだことにしておくのね。長玉(チャンユー)の家で婿殿やりつつ、ちゃんと武安侯してる。 一方、樊記は大繁盛。長玉は夜遅くまで働き、兪浅浅(ユー・チエンチエン)と馬車で帰る途中、覆面の男たちに襲われる。長玉なら余裕で倒せそうだったのに、郭屠戸(グオ・トゥフー)に薬を使われて倒れてしまう。 そこへ言正登場!! 気を失った長玉を連れて帰るんだけど、郭屠戸は馬車の後ろに縛りつけて引きずって帰宅。ひぃぃぃ……言正、めちゃくちゃ怒ってる。 郭屠戸を問い詰め、長玉に何をしようとしていたのか聞くうちに、言正、鬼神の如き激昂。拳から血が滴り落ちるほど殴って、最後は本気で殺しかける。こ、こ、これが武安侯!!怖い。 そこへ目を覚ました長玉が「言正」と呼ぶと、振り下ろそうとしていた刀が止まる。長玉の一声が、武安侯を人間に戻した(ホッ) そして、兪浅浅にも何やら秘密が。今回の事件をきっかけに「ある人物」が現れることを警戒し、息子がいる地下室の警備を強化する。 えっ、息子!?地下室!?浅浅姐さん、まだ何か隠してるの!? 場面は麓原書院へ。新入生「安旭」の正体は斉姝(チー・シュー)!公孫鄞(ゴンスン・イン)に会うために男装して書院に潜り込んでいたらしい。でも公孫鄞はとっくにお見通しで、こっそり斉姝のお母さんに連絡済み。身分の差を思って、彼女を遠ざけようとする公孫鄞。切ない。 言正に「仙人じゃないんだから心が動くのは止められない」って言ってたの、実体験だったの? そして斉姝が残した手紙と腕輪で、お寺で離れて碁を打っていた相手が彼女だったと気づく公孫鄞。おおー!こっちにも別の恋愛ドラマが始まりそう。 さらに斉姝のお母さん・安太妃は、公孫鄞を諦めさせるため、なんと李懐安との縁談を考え始める。ええー!李懐安、そんなところにも投入されるの!? その李懐安には京城から帰還命令が届き、とうとう林安鎮を離れることに。 一方、軍では魏宣が「山賊が軍糧を奪った!」と怒りまくって討伐する気満々。言正は「そんな大胆な山賊がいるわけない。長信王の罠では?」と見抜いている。 魏宣……また引っかかりそうなんですけど。大丈夫か、顔だけのポンコツイケメン。 登場人物も増えて一気にシリアスな物語が始まりそうな予感!
賀敬元(ホー・ジンユエン)先生の答えは「それは大胤にとって福となろう」「武安侯は大黒柱のような存在」だと。 お父さんの誕生日に長寧(チャンニン)と言正(イエン・ジョン)を連れてお墓参りする長玉(チャンユー)、同じ頃、賀敬元は李懐安(リー・ホワイアン)を連れて謎の「無字碑」へ。賀敬元は李懐安に16年前のことはいつか話すと言い、「もし自分に何かあったら樊家の姉妹を守ってほしい」と頼む。いや、もう今話して。今、話した方がややこしくならないって。 帰り道、長玉が普段の豚の解体のせいで手首を痛めていることに気づく言正、気にかける姿が尊い。 家に戻る途中、近所のあの悪口ばっかり言ってる康ババアに水をかけられたり、悪口言われたりで落ち込む長玉。さらには孫の前歯が折れたのは長寧のせいだと乗り込んでくる。長寧に詳細を聴いたら、孫もババアと同じことを長寧にしていたことが判明。大人の真似をして同じことしてる孫ほんと最悪。でも長玉も全然負けてなかった。偉い。ババアを追い返そうとしてると、2階から様子を見ていた言正、口にしていた陳皮糖(ミルキー)をピュッと飛ばして膝を撃ち抜く!転ぶババア。影の守護神三たび降臨!康ババアが去った後、庭にはミルキーが1つ。。。 長玉がこれ以上言正を危険に巻き込むまいと「借りもなくなったからここを離れた方がいい……」と寂しそうに伝える。でも言正は自分だけ縁を切られるの?と不満そう。結局「やっぱ居て欲しい」という長玉に「勝手だな」と言う言正。えへへへと笑う長玉かわいい。 夜の橋みたいなところでは長玉の誕生日がいつか尋ね、何が欲しい?と聞くと、長玉「みんなが幸せに暮らせること」「春には子豚が生まれるといいな」とささやかな願いを伝える。微笑む言正。幸せ〜。 そして、9話で賀敬元が魏厳(ウェイ・イエン)に送った箱が魏厳に届いた!中から手紙が!これはもしかして探してた手紙では?16年前の手紙みたいだ。で、燃やされちゃってるよ!いいの?これ切り札だったんじゃないの?? 裏切り者の娘2人は生かしておけってことになってよかった。 京城でこんなことになってるとは知らない長玉、兪浅浅(ユー・チエンチエン)の助けで「樊記」の商売を再開。お店は大繁盛! 李懐安、帰るのかと思ったら宋硯(ソン・イエン)の家を借りて西固巷に住み始めた。 そしてラスト、言正がお向かいさんの李懐安のところへ。 今まで探り合っていた李懐安が、とうとう言正を真正面から「侯爺(ホウイエ)」と呼んだ。あなたが武安侯だと知っていますよという重い一言。 言正に「李か魏かどっちの姓か?」と問われ「私は大胤と民のために動く」と李懐安。(それ、こないだ賀敬元先生が言ってた!)言正は「私はいつも己のために動く」と。 周囲には部下が何人も潜んでいるのに、言正は湯呑みを叩き割り、破片を李懐安の首元へ突きつける!早技かっこいい!!そして瞬時に部下たちが飛び出してきそうになるのを制する李懐安。こちらもかっこいい!! そのまま次回へつづく・・・
地理・暮らし・勢力・過去の事件を、登場人物や出来事と結びつけて理解する。下線つきの語句はクリックすると関連情報が開きます。
物語の舞台は、大胤の西北に並ぶ四つの州「西北四府」と、その外側の北厥、そして都の京城です。まず州の範囲を押して、位置関係を見てみましょう。

『逐玉』では、朝廷や戦場だけでなく、市場や肉屋、食卓など、市井の人々の暮らしが丁寧に描かれています。

樊長玉たちが暮らす町の通りには、肉屋や菜店、湯餅の店などが並んでいます。右奥に掛かっている看板は「樊二猪肉鋪」。長玉の父・樊二牛の名前を掲げた店で、同じ通りには「郭九肉鋪」という別の肉屋の看板も見えます。


通りには食べ物の店だけでなく、豆腐の屋台や、反物・装飾品を扱う店もあります。帳簿やそろばんが置かれた店先からも、町の商いの様子が伝わってきます。
樊長玉の家は、父の代から肉屋を営んでいます。父母を亡くした後は、長玉が女戸主として店を継ぎ、妹を育てながら暮らしています。

屋根の上には豚の形をした「樊二猪肉鋪」の看板、軒先には「肉」と書かれた提灯が下がっています。物語の序盤、長玉はこの店先で肉を売って生計を立てています。



包丁や斧は、長玉にとって毎日の仕事道具です。店では肉を切り分けて売り、家の台所では干した肉を吊るし、料理を作ります。肉屋の仕事と家の暮らしがひと続きになっているのが、長玉の日常です。
『逐玉』では、料理が作られる過程や、湯気の立つ鍋、食卓に器が並ぶ様子が何度も映し出されます。肥腸麺、辣鍋子、腌臘肉など、登場する食べものには四川・重慶(川渝)の食文化が色濃く表れています。原作者と、長玉を演じる田曦薇がともに重慶出身であることも話題になりました。



肥腸麺は、豚の大腸を煮込んでのせた麺です。長玉が謝征に作る印象的な一杯ですが、樊家で初めて出されたとき、モツが苦手な謝征は口にすることができませんでした。


キンモクセイ(桂花)を使った中国の菓子です。謝征の母が大好きだった菓子で、物語の中で何度も登場します。母の霊前に供えられた桂花糕の箱の中から、重要な手紙が見つかる場面もあります。第7話では、謝征が桂花糕を好まないため、長玉が代わりに陳皮糖を彼の口に入れる流れがあります。
乾燥させたみかんの皮「陳皮」を使った飴です。甘いものを口にしない謝征に、長玉が陳皮糖を差し出す。そんなやり取りが繰り返され、謝征がその甘さを受け入れていくことが、閉ざしていた心がほどけていく印として描かれます。

豚肉を塩漬けにして作る臘肉です。料理というより、冬に向けた保存食の仕込みで、長玉と謝征が一緒に臘肉を仕込む場面もあります。長玉の家の台所には、仕上がった肉が並んで吊るされています。

初めて樊家を訪れた李懐安に、長玉は焼き栗をふるまいます。

年の瀬が近づくと、町には赤い飾りが増え、人々は新しい年を迎える準備を始めます。『逐玉』では、年越しの支度から食卓、夜の祭りまでが、雪の町を舞台に描かれています。



庭先では、赤い紙に書いた春聯が並べて干されています。春聯は、年越しに家の門の両側へ貼る対の句で、新しい年の幸せを願う言葉が書かれます。お年玉を入れる赤い袋・紅包には「一定有錢(きっとお金持ちになる)」の文字が見えます。

窓には赤い切り紙、扉には「福」の字の飾り。湯気の立つ鍋を囲んで、長玉たちが食卓につきます。


夜の町では花火が上がり、水路には蓮の形の灯籠や、灯りを載せた小さな舟が流されます。門の下では火の粉を散らす見世物が行われ、通りは見物の人々で埋まります。
『逐玉』の物語は、と、身分を隠したとの婚姻から動き出します。謝征は「言正」と名乗り、樊家に入婿する形で長玉と夫婦になります。

婚礼の日には、家の門や窓が赤い布と「囍」の字で飾られます。楽隊が音楽を奏で、近所の人々が庭に集まって二人を祝います。



婚礼の色は赤です。「囍」は「喜」の字を二つ並べたもので、結婚の喜びを表す飾りとして使われます。位牌を祀った祭壇の前で、二人は向かい合って礼を交わします。
麓原書院は、天下の学問の頂点とされるです。その権威は強く、地方の役人でも簡単には手を出せない場所として描かれています。

木々に囲まれた敷地に建物が並び、そろいの衣を着た学生たちが行き交います。町の市場や肉屋とはまったく違う空気の場所です。


書院では、書物を読み、文章を書き、ときには碁盤を囲んで過ごします。
官僚になる道の入口はです。物語の世界でも、県令は科挙に合格した人物が就いています。科挙に合格するには、古典を学び、と呼ばれる答案の文章を書けるようにならなければなりません。名高い書院は、学問を修める場所であると同時に、未来の官僚が育つ場所でもあります。
麓原書院の山長(書院の長)を務めるのがです。天下の学問の頂点に立つ書院の長という立場は、それだけで大きな権威を持ちます。謝征の友人でもあり、知略で謝征を支える人物として物語に関わっていきます。
※点線で囲んだ「中国史の背景」は、理解を助けるための実在王朝の知識です。大胤の公式設定ではありません。
『逐玉』には「太傅」「丞相」「武安侯」「牧」「県令」など、さまざまな肩書が登場します。
これらはすべて同じ種類の「役職」ではありません。実際の仕事を示す官職、官僚としての格、功績や身分を示す爵位など、それぞれ意味が異なります。
「武安侯」は仕事の名前ではありません。「侯」は爵位で、与えられた身分・称号を表します。「武安」はその爵位に付く名前です。
「将軍」と「侯」は別の種類の肩書です。将軍は軍を率いる役目、侯は与えられた身分。同じ人物が両方を持つこともあります。
官職は、その人物が実際に担当している仕事です。任命されて就き、異動や解任によって変わることもあります。「丞相」「県令」「将軍」のように、肩書を聞けばおおよその仕事内容が分かるのが官職です。
政治・行政・裁判・教育などを担う官僚。学問を修めた人が就き、科挙の合格が入口になります。
軍を率い、戦や防衛を担う官僚。武功を立てることで地位が上がっていきます。
ただし、はっきり二つに分かれない人物もいます。たとえば賀敬元は、霽州を治める地方長官(文官的な役目)でありながら、霽州の軍を率いる将軍でもあります。
太傅と丞相の上下関係は劇中ではっきり示されていないため、横に並べています。どちらも朝廷の非常に高い位置にいる、という理解で十分です。
宮廷には、皇帝や皇族、高官を診る専門の医師がいます。劇中で「太医」「御医」「侍医」と呼ばれるのは、いずれも宮廷に仕える医師のことです。
宮廷に仕える医師の総称として最もよく使われる呼び方。宮廷の人々や高官を診ます。
太医とほぼ同じ意味で使われますが、特に皇帝や皇族を診る医師を指すことがあります。
皇帝のそば近くに仕える医師。皇帝専属の医師を指すこともあります。
大胤は「1京17府」からなり(12話)、瑾州・崇州・焉州・霽州は「西北四府」と呼ばれます。大きな行政単位から、庶民の暮らしに近い単位へ降りていくと次のようになります。
州・府を治める地方長官。霽州では賀敬元が牧を務め、同時に霽州の軍を率いる将軍でもあります。「賀将軍」と呼ばれる場面が多いため、牧としての肩書は目立ちにくいかもしれません。
県を治める地方官。劇中では科挙に合格した人物が就いています(4話)。字幕の「県尊」は県令への敬称です。
県の役所(県衙)に属し、犯罪者の捜査や逮捕に関わる役職。捕頭は捕吏の頭です。今でいう警察に近い役割と考えると想像しやすいかもしれません。
より小さな地域単位で、住民や行政に関わる役割。字幕では「里正(リージェン/リージョン)」と表記されます。
軍を率い、指揮する立場。爵位とは別のもので、侯の爵位を持つ人物が将軍として軍を率いることもあります。
将軍より下の武官の肩書。ただし「振威校尉」のように、部隊の役職ではなく格付けを示す名前として使われることもあります(下の「品階」で説明)。
西北の軍を指揮するだけでなく、地域によっては行政や兵糧にも大きな影響力を持つ立場として描かれます。劇中では、謝征が戦死したとされた後、魏宣が節度使として西北の軍権を握ります。
品階は、仕事の内容とは別に、その人物が官僚・武官としてどのくらいの格にいるかを示すものです。官職が「何をしているか」なら、品階は「どの位にいるか」。劇中でも「六品」「従九品」のように、数字で格が語られる場面があります。
点線の札と、各段の「どんな人たちか」の説明は、想像による参考です。
品階と官職は別のものですが、ふつうは格に見合った官職に就きます。功績を立てて格が上がれば、より重い仕事を任されるようになります。
肩書に「将軍」「校尉」と付いていても、特定の部隊を率いる役職とは限りません。功績に対して与えられ、その人物の格を示す称号として使われることがあります。
李懐安は初登場時、「振威校尉」として霽州に現れます。部隊の名前ではなく、武官としての格を表す肩書です。李懐安は李太傅の孫で、賀敬元の弟子でもあります。
物語の始まり、二人はどちらも品階の物差しの外にいました。挙人に合格した宋硯は長玉を見下して婚約を解消し、長玉は肉屋の女戸主として暮らしていました。そこから二人の位置は、正反対の方向へ動いていきます。
二人の位置は、上の「品」の物差しで「ネタバレを含む人物も表示」を押すと確認できます。「護国夫人」は官職ではなく、女性に与えられる称号(誥命)です。
また、賀敬元は戦死した後、「懐化大将軍」の称号を追贈されます。亡くなった人物の功績をたたえて位を贈ることを「追贈」といいます。
『逐玉』には、長信王や武安侯・謝征などが登場します。「王」「侯」は、県令や丞相のように担当業務を表す役職ではありません。皇族や功臣などに与えられる身分・称号である「爵位」です。官職は異動で変わりますが、爵位は仕事が変わっても、その人物の身分として残ります。
王の爵位を持ち、崇州を拠点とする勢力の長。「王」は仕事ではなく、その人物の身分を示しています。
侯の爵位を持つ人物。爵位とは別に、軍を率いて西北を守る立場でもあります。
肩書を持たない人物も含めて、その人が社会のどこにいるのかを表します。『逐玉』は、庶民の暮らしと朝廷の政治が一つの物語の中で交わるため、人物の身分の違いがそのまま関係性の緊張になります。
皇帝とその一族。
朝廷や地方で官職に就き、国に仕える人々。文官と武官がいます。
書生は、学問を修め、科挙に合格して官僚になることを目指す人のことです。まだ官職に就いていなくても、学問を積んだ人として庶民とは違う目で見られます。
劇中の宋硯は、町の貧しい家の書生として登場し、科挙の段階である秀才、さらに挙人に合格します。合格した途端に周囲の扱いが変わり、長玉との婚約を解消する展開は、この身分の変化をよく表しています。
学問の世界の頂点には、麓原書院の山長を務める公孫鄞のような人物もいます。
店を営み、商いで生計を立てる人々。酒楼「溢香楼」の女主人である兪浅浅などがいます。
市場や町で働き、暮らす人々。樊長玉は肉屋を営む庶民の女戸主として物語に登場します。
用語を押すと、劇中での扱いと中国史の背景が開きます。
『逐玉』の政治と軍事には、いくつかの大きな対立軸があります。劇中では姓や家で「どちら側の人間か」を判断しようとする場面もありますが、実際には姓・血縁・立場・個人の行動は必ずしも一致しません。このページでは大きな構図をシンプルに示し、分類しきれない人物には短い注釈を添えています。
丞相として朝廷の政務を握り、絶大な権勢を持っています。一族の魏宣が西北の軍権を握るなど、政治だけでなく軍事にも影響力を及ぼしています。
※魏厳の甥ですが、魏家の利益だけで行動する人物ではありません。
太傅として朝廷の重鎮の地位にあり、魏厳の権勢に対抗する側の中心にいます。名門・李家の力を背景に、朝廷の中で魏厳側とせめぎ合っています。
※李姓ですが、賀敬元を師と仰ぎ、必ずしも李陣営の意向だけで動く人物ではありません。
大胤の西北を守る軍事勢力です。謝征が率い、焉州や霽州を含む西北一帯で長信王勢力と向き合っています。
崇州を拠点とする、大胤国内の反乱勢力です。王の爵位を持つ長信王を頂点に、大胤軍との戦いを続けています。
北厥は、大胤西北の外側に位置する勢力です。かつて瑾州へ侵攻し、その後も大胤との軍事的な緊張が続いています。国内の反乱勢力である長信王勢力とは違い、北厥は国の外から攻めてくる外敵です。
過去の事件「瑾州事件」を見る麓原書院は、政治派閥でも軍事勢力でもありません。公孫鄞を山長に、天下の学問の頂点とされる書院として、地方の役人も簡単には手を出せないほどの権威を持っています。政治権力とは別の種類の影響力です。
暮らし・社会「麓原書院」を見る庶民は、決まった政治勢力ではありません。しかし食糧難が深刻になると、市井の人々は一揆を起こします。権力を持たない庶民も、生活が追い詰められたときには政治を動かす存在になります。
※年越し前は「16年前」、年越し後は「17年前」と表現されています。
北厥がへ侵攻。援軍と軍糧が届かないまま戦いが続き、承徳太子と謝臨山は戦死、瑾州は陥落しました。

事件そのものと、その後に定着した説明を分けてたどります。
承徳太子と謝臨山大将軍が軍を率い、瑾州で迎え撃ちます。
十万の兵は五日五夜飢え、軍は大きな被害を受けます。
二人は瑾州で命を落とし、瑾州も北厥の手に落ちました。
軍糧を届けなかった人物とされ、「大奸臣・魏祁林」として十七年間語られます。
ここからは、事件そのものではなく、大胤で信じられてきた歴史です。事件は朝廷の記録だけでなく、芝居や子供の遊び歌にも残りました。
子供たちに伝わった遊び歌大奸臣の魏祁林
兵糧を預かり忠心なく
十万人の命を散らした
瑾州は哀れ、兵士は恨み、
太子を陥れ、餓死させた

成長したは軍を率いてを奪還。さらに北厥に奪われていた遼東十二郡を取り戻し、西北防衛を担う将軍として知られるようになります。
父・謝臨山が命を落とした事件を密かに調査。なぜ援軍が届かなかったのか、なぜ軍糧が途絶えたのかを追います。
瑾州は奪還された。
けれど、十七年前の真相は、なお闇の中にあった。

